離婚に関するコラム
第94回「離婚協議書の為の要望書」
公正証書の元となる、離婚協議書はどのように作成するのでしょう。「甲は乙に…」といった難しそうな言葉が出てきますが、大切な事は内容です。夫婦で話し合って決めよう…そうするとなかなか妥協点が見つからず時間も掛かります。先ずは、自分の言葉で「私はこうして欲しい」という要望を整理しておきましょう。
又、要望書以外にも細かな取り決めを追加する場合もあります。また、文書に記載していても離婚裁判となると無効となる条件もあります。ある程度の要望が決まった所で、一度、専門家にご相談される事をお勧めします。
文書を作成していても裁判で無効となる合意とは?
但し、このような取り決めを何でも自由に記載して、裁判で通用するかといえばそうではありません。違法な合意内容・公序良俗に反する合意内容は、離婚協議書に記載されたとしても無効とされています。自分で離婚協議書を作成する上で注意したいのはこの点です。公正証書にする際は、公証人が確認した時点で削除されます。例えば、以下のようなものです。
- 面接交渉権放棄の合意
財産分与・慰謝料・養育費は請求しないといった交換条件で「二度と子供とは会わない」という事を合意していても、これは認められません。 - 離婚後、親権者変更を申立てない合意、又は子の学校入学の時に、親権者を変更する合意。離婚後の親権者の変更は、家庭裁判所に調停又は審判を申立てる必要があります。
- 離婚後、戸籍筆頭者の氏を使用しない合意
文書で合意をしていても「離婚の際に称していた氏を称する届(婚氏続称届)」を届け出た場合、認めるしかありません。 - 財産分与・慰謝料等の金銭給付を20〜30年といった長期分割払いにする合意
離婚協議書のサンプル
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離婚協議書
夫〇〇〇〇( 甲 )と妻〇〇〇〇( 乙 )は、離婚について協議した結果、次の通り合意確認した。
記載
第一条 甲と乙は協議離婚をする事とし、離婚届に各自署名押印した。
第二条 甲乙間の未成年の子〇〇〇〇(〇年〇月〇日生、以下丙という)の親権者を乙と定める。
第三条 甲は乙に対し、丙の養育費として〇年〇月から丙が成年に達する日の属する月まで、毎月〇万円ずつ、毎月末日に限り乙の指定する金融機関の丙名義の口座に振り込み送金して支払う。
第四条 甲は乙に対し、
(1)財産分与として、甲所有名義の下記不動産を譲渡し、〇年〇月までに、乙のために財産分与を原因とする所有権移転登記手続をする。
※不動産の表示を、ここに入れる
(2)慰謝料として、金〇〇〇万円を支払う。支払期限は〇年〇月〇日限りとする。
第五条 甲と乙は、離婚に伴う財産上の問題は、第四条の定める所ですべて解決した事を確認し、他に何らの請求をしない。
第六条 甲は乙に対し、甲が毎月〇回丙と面接交渉をする事を認容する。面接交渉の日時、場所、方法 は、丙の福祉を害する事がないように甲乙互いに配慮し協議決定する。
上記のとおり合意したので、本書二通作成し、甲乙各自保有する。
平成〇年〇月〇日
住所・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
甲〇〇〇〇 印
住所・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
乙〇〇〇〇 印
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