失敗しない!離婚と慰謝料。離婚問題連絡協議会

【遺棄】

遺棄とは、夫婦の同居・扶助協力義務に違反する行為をいいます。置き去りにして住居を飛び出す行為はもちろん、相手方を追い出す行為も含まれます。つまり要扶養者を保護された状態から保護のない状態におくことです。同居、協力、扶助の義務を履行しないことをいい、遺棄すると、婚姻共同生活が存続できなくなるという事実を知っているだけでなく、その事実を遺棄者自らが積極的に容認する態度を意味します。

【遺族年金】

新年金法に基づいて支給される遺族給付のなかには、各公的年金から共通して支給される遺族基礎年金があります。国民年金に加入している夫が死亡したとき、十八歳未満の子(身障の子は二十歳未満)がいれば遺族基礎年金が支給されます。遺族基礎年金の年金額は子の人数により異なります。支給に当たっては一定の保険料納付の条件を満たしていなければなりません。厚生年金に加入している夫が死亡したとき、夫は同時に国民年金にも加入しているわけですから、十八歳未満の子(身障の子は二十歳未満)がいると遺族基礎年金が支給され、またこれとは別に遺族厚生年金も支給されます。このほか、国民年金の第一号被保険者が死亡したときは寡婦年金、死亡一時金があります。また、厚生年金の加入者が死亡したときには遺族基礎年金のほかに遺族厚生年金が、共済年金の加入者が死亡したときは、遺族基礎年金のほかに遺族共済年金が支給されます。つまり、厚生年金や共済年金の加入者が死亡すると遺族基礎年金に上積みされる形で遺族厚生(共済)年金が支給されるのです。

【移送】

事件処理に関し、同種類の機関相互間の権限の分配が定められている場合に、ある機関が他の機関に事件を移すこと。事件処理に関し、同種類の機関相互間の権限の分配が定められている場合に、ある機関が他の機関に事件を移すことです。
法律によって定められた管轄裁判所では、特別の事情から裁判を行うことができないとき、裁判の公平を維持ができないおそれのあるとき、又は公安を害するおそれのあるときに、直近上級裁判所又は最高裁判所が、検察官等の請求により、同一の事物管轄の他の裁判所の管轄とすることです。

【慰謝料】

離婚につき有責な配偶者は、相手方が被った全損害を賠償しなければなりません。相手方が被った損害のうち、精神的苦痛を慰謝するものを慰謝料といいます。有責配偶者は慰謝料のみならず、相手方に財産的損害を被らせた場合には、これについても賠償の義務があります。慰謝料を請求できる主なものとしては、配偶者の不貞、暴力、生活費の不払い、悪意の遺棄、性行為の拒否・不能などがあげられます。逆に、性格の不一致など違法性が
ない場合や、損害を受けた証拠がない場合は慰謝料が認められません。なお、慰謝料の請求は民法724条の「消滅時効」があるため、離婚届が受理された後三年が経つと慰謝料請求が時効にかかり請求できなくなります。慰謝料がいくらになるかについては、どの程度の不貞・暴力など離婚原因となる違法行為があったかを問う有責性や、その結果、うつ病になったというように、どの程度精神的な苦痛を被ったのかが算定の基準とされます。他にも、結婚年数や、子供の有無、結婚生活の実態、社会的な地位や年齢に応じて慰謝料額は異なってきます。ただ、慰謝料の請求は財産分与と比べるとあまり大きな金額にならないのが通常です。一般的に財産分与の額が大きくなると、慰謝料の金額は少なくなる傾向にあります。

【慰謝料請求権】

不法行為によって権利を侵害された者が、加害者に対して求める精神上の苦痛による損害賠償の権利。民法は、不法行為については明文の規定で精神的損害の賠償を認めていますが、明文のない債務不履行についても解釈上認められている。生命侵害およびそれと同程度の精神的苦痛を受けた場合には、被害者本人だけでなく、近親者にも認められています。慰謝料請求権の存続性について、判例は、被害者の意思表示の有無にかかわらず、それを認めています。

【遺留分】

被相続人の財産のうち、遺族の一定の者に、必ず承継されるべきものとされる一定の割合を遺留分といいます。人は遺言で、若しくは生前に、自分の財産をどのように処分しようが本来自由でありますが、それを無制限に認めると、被相続人の遺産の増加・維持に努めたり、遺産を頼りに生きてきた遺族にとって不都合が生じます。そこで遺留分の制度が認められ、遺産のうち一定の部分は必ず遺族に残されるものとしました。遺留分を有するものは、兄弟姉妹以外の相続人です。すなわち、被相続人の子、その代襲者、配偶者、及び直径尊属です。遺留分を侵す贈与が行われた場合には、遺留分権利者である相続人は、その侵される分の額についてだけ贈与を取り消すことができます。この権利を遺留分減殺請求権といいます。この権利が行使されると、受贈者は現物またはそれに代わる価格を償還しなければなりません。この権利は、遺留分権利者が相続の開始と減殺できる贈与のあることを知ったときから一年、または相続開始のときから、十年経つと、時効により消滅すると法定されています。

【慰謝料的財産分与】

慰謝料とは、不法行為を受けた場合における精神的苦痛に対して請求される損害賠償のことです。そして財産分与とは、婚姻中に得た財産を離婚に際して清算するために夫婦の一方が他方の請求を受けて財産を分与することを指します。通常、この二つは区別して定義されている事柄ですが、これらを別個のものとして捉えず、まとめて請求・支払い等の一連の手続きなどを行うことを、慰謝料的財産分与と呼びます。