失敗しない!離婚と慰謝料。離婚問題連絡協議会

【子の氏】

子の氏(姓)は出生とともに定まります。嫡出子であれば父母の婚姻中の氏をそのまま称することになるのが通常ですが、非嫡出子つまり父母が婚姻していない場合には母がその時称している氏を称することになります。また出生後に養子縁組した際には養親の氏を称することになります。

【子の氏の変更許可申立書】

子の氏の変更には原則として家庭裁判所の許可が必要になります。そのためにはまず子が満15歳以上であれば子自身で、また子が満15歳に達していない場合は法定代理人によって、「子の氏の変更許可申立」を行うことになります。その申立の際に使う書類のことを指します。このとき子の戸籍謄本と母親の戸籍謄本も別途必要になります。

【児童相談所】

児童相談所とは、児童福祉法に基づき主に0歳から18歳未満の子供(児童)に関する相談・援助などを行う児童福祉の専門的行政機関のことです。児童または児童を育てている家庭に関する色々な問題についての相談や、児童ならびにその保護者に対する指導、緊急時における児童の一時保護などを業務としています。全国各都道府県・指定都市に必ず1つ以上設置されています。

【児童育成手当】

なんらかの事情によって両親と暮らしていない(片親だけと暮らしている、または父母以外の養育者と暮らしている)子に対して支給される手当のことです。条件として以下のいずれかに当てはまっていなければなりません。

・父または母が死亡した児童
・父母が離婚した児童
・父または母が重度の障害者である児童
・父または母が生死不明である児童
・父または母に1年以上遺棄されている児童
・父または母が法令により1年以上拘禁されている児童
・母が婚姻によらないで生まれた児童

ただし、共に暮らしている片親に配偶者がいる場合、また子の養育をしている者の所得が一定の限度額を超えている場合は支給されません。

【児童扶養手当】

一言で言えば、母子家庭の経済援助を目的とした制度です。父親と暮らしていない児童(18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子、または20歳未満であり政令で定める程度の障害の状態にある子)の福祉の向上、そして児童を育てている家庭の経済的安定と自立の促進を目的としています。条件として以下のいずれかに該当していなければなりません。

・父母が婚姻を解消した児童
・父が死亡した児童
・父が政令で定める程度の障害の状態にある児童
・父の生死が明らかでない児童

【自己破産】

破産手続きを債務者自らが申し立てることです。原則として、破産の決定を受けた時点での自分の財産(生活する上で不可欠なものは除きます)を失う代わりにすべての債務が免除され、それ以後の収入や新たに得た財産を債務の弁済に当てることなく、破産宣告後は自由に使うことが可能になりそれによって経済的な更生を図っていこうという制度です。

【実子】

自分の本当の子、血縁関係がある子、が原義となっています。嫡出・非嫡出を問わず、子の出生時点においてその父または母が日本国籍を有しているもののことです。近年では代理出産に際して、そこで生まれた子を実子として認めるかそうでないのかという点などが問題になっています。

【実質的共有財産】

名義としては夫婦の一方に属しているけれども、実質的には夫婦の共有財産に属するもののことを指します。具体的に言えば、不動産や自家用車また預貯金などがあり、夫婦の一方の名義になっていても婚姻中に夫婦が協力し合って取得したもの・得た利益は財産分与の対象となります。

【失踪宣告】

失踪し長年音信不通で生死不明な場合に、その不明者を死亡したものとみなす宣言のことです。失踪宣告は二つあり、最後の消息から7年以上生死不明である場合は普通失踪、また災害・事故などによってそのときから1年以上の生死不明である場合は危難失踪(特別失踪)と呼ばれています。またこれらを受けるためには家庭裁判所に失踪宣告の申立を行わなければなりません。手続きをふみ失踪宣告が完了した際に、生死不明者は死亡としたと認められることになります。またもし宣告成立後に生存が確認された場合は取り消すことも可能です。

【執行認諾文言】

公正証書の一つです。債務を履行しない際には直ちに強制執行を受けても異議のないということを認諾すると示す文言のことです。執行を受けることを認める「執行受諾文言」と、債務者がその執行に服するという「認諾約款」によって構成されています。離婚問題においては、慰謝料や養育費などの支払いに際して公正証書に付与されることがあります。

【執行文の付与】

債務名義の執行力の現存とその内容を公に証明するために、債務名義の末尾に付与される公証文言のことです(ただし、これを不要とする債務名義もあります)。強制執行などを行う際に必要となります。この執行文は債務名義を作成したところに対して債務名義を提出し、さらに「執行文付与の申立」をすることによって入手できます。ここでいう債務名義を作成したところとは、判決や和解調書であれば、これを作成した裁判所の裁判所書記官、公正証書であれば、これを作成した公証人がこれに当たります。しかし、債務名義があっても必ずそれに基づき執行できるとは限りません。またその事実を債務名義を作成した機関に執行力として別途認めてもらう必要もあるため、裁判所書記官らが債務名義の執行力を証明するものとして執行文を付与するのが通常です。

【自己責任の原則】

各配偶者はそれぞれ離婚後の生活を自力で営むべきであるという原則のことです。ただし例外として、結婚退職し以後長年に渡り主婦業を営んでいた妻は、仕事に就きまたそこで働くということに関しての能力が低下しているため、そういった経済的生産能力が回復するまでには時間を要する場合、その間の生活費を別れた夫が支払う義務などがあります。また子の養育費などもこの原則には該当しません。

【事情変更の原則】

ここでいう事情とは、離婚をし別々になった夫婦の各々の事情のことを指しています。離婚後に、子供が上級学校に進学するに伴って養育費の金額を増加する必要がある場合、またはどちらかが就職・転職・失業・倒産などで収入の増減が生じた場合など、そういったときに一度決めた養育費を変更する申立てを行うことができると民法によって定められています。このことを「事情変更の原則」と呼びます。

【死亡による婚姻の解消】

夫婦の一方が死亡した場合、または失踪宣告(3年以上の生死不明)によって婚姻は解消することが可能になります。これにより生存・存在している側の配偶者は元の戸籍に戻る(復籍する)こと、ならびに氏を前の戸籍のものに戻すことができます。また内縁も同様に、氏は関係ありませんが関係を解消することができます。

【譲渡所得税】

贈与・譲渡を行う場合に発生する所得税です。離婚の財産分与において夫婦の財産の清算を行う際に、現金のほか不動産や株式などの金銭以外での資産で受け渡しを行った場合には、それは支払いではなく贈与・譲渡になるので譲渡所得税が発生します。

【借家権】

旧借地借家法で定められていた建物における賃借権のことです。ただし、契約期間が明確でないので借主によって半永久的に契約を続けられてしまい、家主に正当な法廷事由が無ければ借主に対して明け渡しをさせることができないなど、いくつかの問題点を抱えていました。近年はこれに替わり定期借家権というものが設けられ、ある一定の期間で契約が満了することになり、こういった問題の解消が進められています。

【職業許可権】

未成年に至らない子は、親権を行う者の許可を得ていなければ職業を営むことができない、と民法で定められています。親権により保護されている財産監護権の一つです。

【重婚】

すでに配偶者がいるのにも関わらず他の異性と結婚をする事です。民法の中で禁止され、刑法では重婚罪として2年以下の懲役を科せられます。しかし、これのもつ趣旨は夫婦関係や家庭の保護が直接の目的ではなく、それよりも「一夫一婦制」という日本の婚姻制を保護するためのものであるとされています。

【住宅ローン】

個人の住宅建設用地取得や住宅の建設、建売住宅やマンションの購入などのために金融機関が行う長期資金の貸付けのことです。法律的に夫婦の住宅ローンは連帯債務となっているので、離婚をしたとしても夫婦それぞれが支払いをしなければならないとされています。

【熟年離婚】

長い結婚生活の末にする離婚のことです。人によって解釈は異なりますが、一般的には結婚20年以上での離婚がこれに該当するとされています。子供が成長し自立したためもはや夫婦として暮らす必要が無いと感じるなどの結婚観の変化、著しい核家族化の進行といった様々な要因から熟年離婚は年々増加傾向にあり、近年大きな社会問題となっています。

【証拠調べ】

裁判所が証拠方法を取り調べ、事実認定についての心証を形成すること、が原義です。具体的には証人・鑑定人などを尋問してその陳述を聴取したり、文書・検証物などを閲覧・検査する手続きがこれに該当します。離婚に際して当事者の協議では決まらない場合に、家庭裁判所での調停などにこれらが用いられます。

【常居所】

相当長期間にわたって常時居住している場所で且つ生活の基盤になっているところのことを指します。住民登録をしている場所のことも表します。国際離婚などにおいてどちらの国の法律が適用されるか不明なとき、この常居所がどちらの国にあるかなどが判断基準になるときもあります。

【準拠法】

準拠とは、よりどころもしくは標準としてそれに従うこと、を意味しています。つまり準拠法とは、裁判における法源、またはある法律関係に適用されるべきものとして選択された法のことを指しています。なにかしらの事柄において、それを解決などに導くための法のことです。

【準正】

婚姻関係に無い父母から生まれた子は非嫡出子となりますが、ここに父母の婚姻などの要因が加わることによって嫡出子の身分を取得することが可能になります。これを準正といいます。子が認知された後に父母が婚姻する婚姻準正と、父母の婚姻後に子が認知される認知準正の二つがあります。

【自力救済の禁止】

他者によって生じた法的侵害に対して、法的救済を裁判所に求めるなどの法定されている方法以外で被害者が直接的に加害者へ行為を行い被害に対する法益の復帰などを計ってはならないこと、を意味しています。法的侵害を受けたとしてもそれに対する行為が法で認められたものでなければ、その行為自体が法に反するものになってしまうということです。

【審判】

問題となる案件を審議し判定を下すこと、が原義です。ここでいう審判とは主に家庭裁判所で行われる調停や裁判におけることを指しており、家庭裁判所の裁判官が一定の事件について審理をし判決を下す一連の行為、またはそのために進める手続きを意味しています。

【審判前の保全処分】

家庭裁判所での審判の際に、相手側が己に不利な証拠となる財産を隠したり処分したりするのを防ぐための申立てのことです。この処分には執行力がありますが、保全処分の必要性・緊急性などといった申立て理由が絶対不可欠です。具体的な方法としては仮差押え、処分禁止・占有移転禁止などの仮処分、婚姻費用や養育費の仮払い、子どもの引き渡しなどが存在します。

【審判離婚】

調停委員の努力により繰り返し調停が行われたにも関わらず離婚が成立しそうにない場合、または離婚を成立させた方が双方の今後のためにより良いだろうと見られる場合であるにも関わらずわずかな点で対立があるため合意が成立する見込みがない場合などに、家庭裁判所が調停委員の意見を聞いた上で職権を行使し離婚の処分を下すこと、またはそれにより成立した離婚のことを意味します。協議離婚で成立しない場合、こういった裁判所を介するのが一般的とされています。また、調停で当事者が合意に至り離婚が成立した場合は調停離婚と呼びます。

【親権】

未成年の子に対して父母などが有する包括的な権限及び債務の総称です。子の世話や教育をする権利(身上監護権)と、子の財産を管理する権利(財産管理権)の2つから構成されています。さらに細分化すると以下の通りです。

<身上監護権>
・監護教育権
・居所指定権
・懲戒権
・職業許可権

<財産管理権>
・財産管理権
・法定代理権
・同意権

【親権と監護権を分離】

離婚に際して、通常だと親権者が同時に監護権を有し、子供を引き取って養育・監護をしていきますが、子供の福祉のために監護権者と親権者を分離することが必要だとされる場合は、親権者でない父母の一方または第三者を監護権者に定めることができます。監護権者を定めた場合は、身上(普段の生活)に関する監護は監護権者が行い、子の財産に関する法律行為の代理は親権者が行うことになります。

【親権者】

子をもっている夫婦が離婚するとき、子を引き取って育てる側の親を親権者と呼びます。親権者には親権が与えられ、それを行使することができます。協議離婚の場合は、親権者を話し合いの上決定しそれを必ず離婚届に記載しなければなりません。また、調停離婚や裁判離婚(判決離婚)の場合には、必ずそこで親権者が定められます。

【親権者指定】

離婚の際に子がいる場合にはどちらかが親権者になるか話し合いで決めます。ですが、話し合いで合意がつかなければ家庭裁判所に親権者指定の調停申立て(離婚の申立てと同時に行なうこともできる)をして、調停または審判によって第三者的観点から親権者を決めてもらうことができます。離婚届を出すときには必ず親権者がどちらなのかを記載しなければならないので、離婚に際して、まず親権者の決定をしなければなりません。

【親権者変更】

親権者となった親が病気になってしまい子供を養育できなくなった、親権者となった親が親権の義務を果たさなくなってしまったなどといったような、子供を養育する環境が悪化してしまった場合に限り、家庭裁判所に調停や審判の申し立てをし、親権者をもう一方の親・親族・または第三者などに変更することができます。ただし、親の身勝手さによる変更を避けるため親権者変更の調停申立書などを提出しなければなりません。

【親権者指定の調停申立書】

親権者指定に際して必要となる書類のことです。調停申立書の他には申込人・離婚する相手・子の戸籍謄本がそれぞれ必要となります。

【親権者変更の調停申立書】

親権者変更に際して必要となる書類のことです。調停申立書の他には申込人・子・子の現在の父母の戸籍謄本がそれぞれ必要となります。

【新戸籍の編成】

日本の戸籍は日本人にしか編成されません。日本人同士で結婚する場合、両者とも親元の戸籍から離れ、夫婦で新しい戸籍が編成されることになります。 また離婚をすると元の戸籍に戻らなくてはなりませんが、本人の希望により新戸籍編成の申出があれば、それに従って新戸籍を編成することができます。また日本人と外国人が結婚する国際結婚の場合には、その日本人についてのみ新戸籍が編成され、 外国人の配偶者については戸籍ではなく引き続き外国人登録によって管理されます。

【親族関係調整】

親族間において感情的対立や親等の財産の管理に関する紛争等が原因となるなどして親族関係が円満でなくなった場合に、元の円満な親族関係を回復することを目的とした話合いを行うことを親族関係調整といいます。この話し合いをするために家庭裁判所での調停手続を利用することも可能です。調停手続では当事者双方からそれぞれ事情を聞き、客観的に事態を把握して解決へと進めていきます。

【身上監護権】

民法で定められた親権の一つ。未成年の子の身の回りの世話をしたり、しつけや教育をしたりする権利・債務を表しています。さらに細かく法的要素を挙げていくと、監護教育権(子を監護し教育をしていくこと)、居所指定権(子の居所を取り決めること)、懲戒権(しつけとして制裁を行使すること)、職業許可権(親権者の許可無しに就職することはできない)がこれに当てはまります。