失敗しない!離婚と慰謝料。離婚問題連絡協議会

【利益相反行為】

当事者の間で利益が相反することになる(矛盾が生じる)法律行為のことを指します。一般的なケースとして親と子の間で生じることが多くなっています。具体的に言えば、財産相続がその最たるものであり、相続権をもった未成年者には親権をもった法定代理人をたてなくてはなりませんが、その際はその未成年者の親が法定代理人を務めるのが通常です。しかしその親にも相続権があった場合、親が未成年者の法定代理人になることは禁止されています。このときは、相続権をもたない第三者(相続権をもたない親族、または弁護士など)を未成年者の特別代理人として裁判所に請求しなければなりません。その理由は、一つの相続において権利を重複してもつ(一方が他方の権利をもつ、または一人が双方の権利をもつ)ことは、権利の平等性が侵される可能性が高くなるためです。
公正の見地から、民法はこういったことを禁止しています。

【履行勧告】

家庭裁判所などの他者が、債務者が債務の内容を実現するように、支払い状況などの調査を行いそれをふまえた上で説きすすめることです。債権者が家庭裁判所に申し立てることによって行われます。これは私人に対する行政指導の一つの方法として、あるいは一行政機関が他の行政機関に対する参考意見として提示されるものです。あくまで、参考意見などとして用いられるものなので法的拘束力はありませんが、一般的にはある程度の効果が期待できるとされています。

【履行遅滞】

債務不履行の一つで、故意か過失かに関わらず、債務者が定められた履行期に正当な理由無く履行を行わないこと、を意味します。これに対して債権者が経済的・精神的負担を受けたときは、債務自体を強制できるだけでなく、遅延賠償などといった損害買収請求、また契約解除ができます。
こういった事柄は離婚問題において、財産の移動であったり、慰謝料の支払いなどのときに起こり得る可能性があります。

【履行不能】

債務不履行の一つで、故意か過失かに関わらず、債権・債務成立後に債務者が履行不可能になること、を意味します。これに対して債権者が経済的・精神的負担を受けたときは、債務自体を強制できるだけでなく、不足分の給付に代わるための填補(てんぽ)賠償といった損害賠償請求、また契約解除ができます。
こういった事柄は離婚問題において、財産分与であったり、慰謝料の支払いなどのときに起こり得る可能性があります。

【履行命令】

債務者が債務の内容を実現するために相応の期間を定めてその期間内に履行をすることを、家庭裁判所が債務者に対して命じる制度のことです。債権者は、家庭裁判所から出された履行勧告を債務者が無視した場合などにこれを申し出ることができます。一般的な意味での履行命令とは、約束や契約をした内容などを守るよう言いつけることで、行政機関の強い強制力があります。この命令が出された後に、正当な理由なく履行しなかった場合、10万円以下の過料(罰金)の支払いを命じられます。

【離婚】

夫婦のどちらか、または両者が夫婦としての共同生活を今後続けていくことが困難であると判断した場合、双方の意思の合意を得た上で、法律上の婚姻関係を解消することです。日本において現行法では、裁判上の離婚、協議離婚、家庭裁判所の調停による離婚・審判による離婚、の4つが認められています。離婚の定義として、夫婦双方が生存していることが条件となっていますがこれに当てはまらない特例として、夫婦のどちらかが3年以上の生死不明であること、またどちらかの死亡が明らかなときは生存者の意思によって婚姻を解消することができます。
日本国内での離婚件数は年々増加の一途を辿っており、また近年の傾向としては特に若年層における離婚率の上昇が社会的な問題とされています。また日本に限らず世界各国でも離婚件数の増加は見られ、世界的な問題として危惧する声も出ています。

【離婚原因慰謝料】

離婚に至る原因・事由となった夫婦どちらかの違法行為によって、もう一方が受けた精神的・肉体的などの苦痛に対して支払われる慰謝料です。言い換えれば、離婚原因である有責行為をした者に対して請求される損害賠償金のことを指します。有責行為の代表的なものとしては、浮気(不倫・不貞)、借金、暴力(性的なもの・言葉の暴力も含む)、生活費の未納入、などが挙げられます。

【離婚自体慰謝料】

離婚という行為自体によって生じる精神的・経済的などの負担に対して、有責者が相手に支払う慰謝料のことです。離婚をすることにより、離婚歴ができてしまうということ、離婚によって生じた将来の生活の不安について、妻(夫)という地位が侵害されたこと、などに対する損害賠償金のことを指します。

【離婚による復氏】

離婚・離縁・配偶者の死亡などによって、婚姻前の氏に復すること、つまり、旧姓に戻ることです。さらに相手の戸籍から抜けて、結婚前の戸籍へと戻ることになります。ただし、結婚前の戸籍が除籍によって無くなっていた場合は新戸籍を編製しなければなりません。また、以前の戸籍が残っていたとしても、本人の希望により新戸籍編製の申出があれば新戸籍が編製されます。

【離婚の原因】

裁判などで離婚を提起することのできる一定の事由のことです。非常に様々な事項が挙げられます。また、夫・妻それぞれで申し立てる理由は変わってきますが、夫妻ともに原因の1位とされているのは「性格の不一致」です。この言葉は広い意味をもっていますので、これを原因・事由とした離婚全てが同じとは言い切れません。夫婦相互に関わる様々な性格上の問題を、「性格の不一致」として呼んでいることが多いようです。他に挙げられる原因としては、夫側の申し立てですと2位が「相手の不倫」、3位が「相手の浪費」、そして妻側では2位「相手による暴力」、3位が「相手の不倫」となっています。
こういった婚姻を継続し難い事由が民法によって法定されています。

【離婚の際に称していた氏を称する届】

離婚をすることにより、通常は婚姻によって姓が変わっていた者は旧姓に戻らなければなりません。しかし、なんらかの理由によって旧姓に戻りたくない場合は、協議離婚による離婚の日から3カ月以内の期間に、戸籍法が定めている「離婚の際に称していた氏を称する届」(略称:婚氏続称届)を役所に届け出ることによって、婚姻中に称していた氏(姓)をそのまま継続して称する(名乗る)ことができるようになります。

【離婚の取消】

離婚が成立してしまった後に、当事者のはっきりとした意思表示によって離婚を解消することです。離婚を取消することは可能ですが、すでに離婚したということが戸籍には明確に記載されてしまっているためこれを訂正する必要が出てきます。訂正するには原則的に「協議離婚届出無効確認訴訟」が必要になります。
しかし、調停離婚または裁判離婚により離婚が成立した場合は取消をすることができません。あくまで、協議離婚の場合にのみ限られます。

【離婚の無効】

離婚の効力発生に必要な要件を欠いているために、離婚効果が発生しないことを指します。具体的には離婚届の記述不備などが挙げられます。
またこれを意図的に申し出るケースとしては、夫婦のどちらか一方が相手の承諾を得ずに離婚届を提出してしまっていた際に、離婚意思の無かった側が刑事告訴や調停の申立などをする場合があります。

【離婚届】

協議による離婚の合意が成立したこと、または調停・審判・裁判による離婚が成立したことを報告するための戸籍上の届け出のことです。
一般的に言われる離婚届とは協議離婚で成立した場合のものであり、手続きとしては夫婦の署名捺印に加えて成人の証明人2人の署名・押印のされた離婚届を提出することによって離婚が成立します。ただし、未成年の子供(満20歳未満)がいる場合は、どちらの親が親権者として責任を持ってその子を養育・教育していくのかをあらかじめ決めておき、離婚届を提出する際に親権者欄へ氏名を記入していなければ受理されません。提出先は、届出人の本籍地又は所在地の市役所・区役所・町村役場です。

【離婚届の不受理申出書】

離婚届が受理される前に役所にこれを提出することによって、離婚届が受理されなくなるという法的な効力を持つ書類です。
具体的な用途としては、夫婦のどちらかが独断で離婚届を提出してしまう可能性のあるとき、または夫婦どちらかの親が提出してしまう可能性があるとき、などが挙げられます。例え偽造された離婚届であったとしても、記述に不備が無ければ受理されてしまうこともあります。そういったことを未然に防ぐための手段として用いられています。この他にも自分の意思と反して離婚届が提出されてしまう可能性があるケースというのは様々ですが、この書類は出した本人の取下書が無ければ無効化することはできません。
ただし、この書類の効力期間は提出されてから6ヶ月間と決まっています。

【離縁】

夫婦や養親子といったそれまで続けてきた関係を、なんらかの理由により意図的に絶つことを離縁と言います。
ですが法律上では、養子縁組を含んだ親子関係を解消することを表しています。離婚と同様に、裁判上の離縁、協議離縁、家庭裁判所の調停による離縁・審判による離縁の4つが主なものとなっています。また離縁には特有のものも存在しており、代諾離縁、未成年者養子縁組の離縁、死亡離縁などには特殊な規定が設けられています。離縁による効果として、法定嫡出子関係、ならびに法定血族関係が終了となります。